お知らせ内容をここに入力してください。

絵を描くという旅。2025.10.6【絵と言葉の探求】

Sちゃん、Mちゃん、初めてのアトリエです。お母さんも一緒です。初めてだけど、ぐいぐいと集中が始まっています。冷たいボールで遊んでもらいながら、「お絵描きの道具がいっぱい。。今日は何するの?」と興味深々です。最初にヒト型ぬり絵を描いてもらいます。

Sちゃん、Mちゃんは力強いポスカで描いて、お母さんは柔らかい雰囲気のクーピーで描いてます。子どもさん2人とお母さんの絵の雰囲気のちがいは、そのまま性格の違いかもしれないなあ、と思うのでした。押しの強い子どもさんと、柔らかく受け止めていくお母さん。という感じでしょうか。

自分と違う性格の相手に、どう伝えていくか。相手をどう感じていくか。アトリエで、これを遊んでもらえたら面白いなあ、と思いました。

表現を遊ぶために本音を言葉にして、提案してみる。これを淡々とやってみる。いつもと似たような場面で、いつもとはちがうかかわり方の練習ができるのです。

実際、面白いことは、いろいろ起きてくるのでした。3人で1枚の絵にだいぶ慣れてきた頃、Sちゃんがお母さんに苦情っぽい言い方で、「その色は、使わないでほしかったんだけど?!」と、言うのでした。

たぶん、使い慣れた言い方なので、さらっと出た言葉なのだと思います。仲のいい親子だから、遠慮なく言えていることでもあるんです。

でも苦情は相手のコントロールが目的なので、アトリエでは、不要な言葉なのです。

なので、私の役割としては、「この絵で、やったらダメ、ということはないんだよ?」と淡々とお知らせします。

それが、もしかしたら、やり方のヒントになったかもしれない。最後の方で、SちゃんとMちゃんの素敵な会話がありました。

「お月さまみたいに、描こう」。「このお月さまをザーッと消しちゃうけどいい?」。「いいよ、またぱっと描くし。ザーッぱっ、ザーッぱっ、てやる」。(わかるかな?絵の写真を見ながら想像してみてください)

自分のやってみたいこと、相手のやってみたいことの確認をして、返事をもらっているのでした。すごくスムーズに会話していたのでした。ほんのちょっとしたことで、ずいぶんやりやすくなるのでした。

最後にまたヒト型ぬり絵を描いてもらいます。サクサクと描かれてました。それぞれが、静かに自由に集中して、素敵な時間でした。

本音を表現しやすい人は相手の表現も感じていくこと。

相手の言い分を受け入れてしまいやすい人は自分の本音を表現できる言葉を探す。

遊びながら、そのバランスを探求できたら、素敵な表現が始まると思うのです。

写真-1 絵に題名を付けました「青いもや」。その中間地点の1枚。形も色もアグレッシブだし柔らかいし。。この絵のどの部分が好き?と聞いたら、答えはそれぞれで面白かった。

写真-2 「青いもや」、最初から、中間地点まで。ピュアな色が現れたら、次は黒がやって来る。黒の中にもいろんな色が現れてくる。

写真-3 「青いもや」。乾燥して、完成したところ。

写真-4 「青いもや」。中間地点から完成まで。大量の絵の具をアイスの棒で移動させる、ふきんで吸い取る。また絵の具を垂らす。絵の具で遊ぶ。。画用紙の限界まで遊びました。

写真-5 「お月さま」、完成したところ。最後、絵の具と水が多かったので、Sちゃんに、ふきんを置いて吸い取ってもいい?と相談しました。黄色があった時間が長めだったので、黄色はちゃんと残りました。よかったー!

写真-6 水と青から始まりました。多い水の中で絵の具は、水と合わさって美しいのでした。

写真-7 右側が、最後に描いたぬり絵です。面白い変化は、お母さんの最後の絵です。子どもさんたちが更にパワフルになっていて、お母さんは、ふわーっと、更にやさしい絵になっています。自由に表現する子どもさんたちと時間を過ごして、ホッとしたんではないかな、と思いました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次